大谷翔平への「水原一平ジョーク」が大炎上!ESPY賞授賞式での不適切発言に全米が激怒
「信じられない」「なぜこんなことを」ーー2025年7月17日(日本時間)、ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催された第32回ESPY賞授賞式で起きた出来事に、世界中のファンが怒りの声を上げている。
司会を務めたコメディアンのシェーン・ギリス氏が、大谷翔平選手への不適切なジョークを飛ばしたのだ。大谷選手が史上最多となる5年連続「ベストMLB選手賞」を受賞した歴史的な瞬間に、水原一平元通訳の賭博事件を揶揄する発言が飛び出し、会場は騒然となった。
この騒動は単なる「悪い冗談」では済まされない深刻な問題を孕んでいる。大谷選手の商業的価値、日米の文化的摩擦、そしてスポーツ界の品位という複数の観点から、大きな議論を呼び起こしているのだ。
問題となった司会者の発言内容
問題の発言は、ギリス氏が大谷選手の受賞を発表する際に起きた。「ショウヘイ・オオタニは今夜ここに来られませんでした。まあ、彼の通訳が『彼がここに来る』に賭けていないことを願いますよ」と切り出したギリス氏。
さらに続けて「とにかく、ショウヘイは世代に一人の才能です。彼が成し遂げたことは他の誰にもできません。投手として、打者として、そして…ブックメーカーとしても」と、明らかに水原元通訳の違法賭博事件を意識したジョークを飛ばした。
水原一平事件とは
このジョークの背景にあるのは、2024年に発覚した水原一平元通訳による巨額横領事件だ。水原氏は大谷選手の口座から約1700万ドル(約25億2000万円)を不正に引き出し、違法スポーツ賭博の借金返済に充てていた。
現在、水原氏はペンシルベニア州の刑務所で服役中であり、大谷選手にとっては信頼していた人物からの裏切りという深い傷を残した事件となっている。
会場と全米メディアの反応
ギリス氏の発言に対し、会場からは笑い声と同時にブーイングも起こった。この様子はSNSで瞬く間に拡散され、「センスがない」「不適切なジョーク、謝罪すべきだ」といった批判の声が相次いだ。
米メディアの厳しい論調
ニューヨーク・ポスト紙は、この発言を「不快(uncomfortable)」と断じ、「なぜこのような恥知らずな発言を許すのか」と厳しく批判した。
メディア | 論調 | 主な批判内容 |
---|---|---|
ニューヨーク・ポスト | 批判的 | 「不快」「恥知らず」 |
ESPN | 中立的 | 賛否両論あることを報道 |
The Athletic | 批判的 | 「場違い」「配慮に欠ける」 |
特に、大谷選手が犯罪の被害者であることを考慮すると、このようなジョークは極めて不適切だという指摘が多く見られた。
SNSで広がる批判と擁護の声
X(旧Twitter)では、#ESPYAwards のハッシュタグとともに、この発言に関する議論が白熱した。
批判派の意見
- 「大谷は被害者なのに、なぜ彼をジョークのネタにするのか」
- 「歴史的な受賞の瞬間を台無しにした」
- 「アメリカのコメディ文化の最悪な部分」
- 「謝罪なくして許されない発言」
擁護派の意見
- 「コメディアンの仕事は笑いを取ること」
- 「アメリカではよくあるブラックジョーク」
- 「過度に反応しすぎ」
ただし、擁護派の意見は少数派であり、多くのファンやメディア関係者からは批判的な声が上がっている。
司会者ギリス氏の過去の問題発言
実は、シェーン・ギリス氏はこの日、大谷選手だけでなく他のアスリートに対しても物議を醸す発言を繰り返していた。
その他の問題発言
- アーロン・ロジャース選手(NFL)への発言:新型コロナワクチンに関する立場を揶揄
- ケイトリン・クラーク選手(WNBA)への発言:性差別的とも取れるジョーク
- テイラー・スウィフトとトラビス・ケルシーのカップルへの発言:プライベートを過度に茶化す内容
これらの発言から、ギリス氏の司会者としての適性を問う声も上がっている。
大谷翔平の歴史的快挙が霞む結果に
皮肉なことに、この騒動により、大谷選手の歴史的な偉業が霞んでしまった。
5年連続受賞の意義
大谷選手の「ベストMLB選手賞」5年連続受賞は、バリー・ボンズとアルバート・プホルスが持っていた4回受賞の記録を破る、ESPY賞史上最多記録となった。
選手名 | 受賞回数 | 受賞年 |
---|---|---|
大谷翔平 | 5回 | 2021-2025 |
バリー・ボンズ | 4回 | 2001-2004 |
アルバート・プホルス | 4回 | 2008-2010, 2012 |
この記録は、大谷選手が投打二刀流として前人未到の領域を切り開いてきたことの証明であり、MLB史上最も特別な選手の一人であることを改めて示すものだった。
日本のファンからの怒りの声
日本のSNSでも、この発言に対する怒りの声が相次いでいる。特に、大谷選手が水原事件で精神的にも経済的にも大きな被害を受けたことを知るファンからは、強い憤りの声が上がっている。
日本のファンの反応
- 「アメリカのコメディ文化を理解しようとしても、これは許せない」
- 「大谷選手の人格を侮辱している」
- 「ESPYは権威ある賞のはずなのに、品位がない」
- 「MLBは大谷選手を守るべき」
大谷ブランドへの商業的影響の懸念
今回の騒動で最も懸念されるのが、大谷選手の商業的価値への影響だ。現在、大谷選手は数多くの大手企業とスポンサー契約を結んでおり、その総額は年間数十億円に上るとされる。
スポンサー企業の反応
水原事件以降、一部のスポンサー企業は慎重な姿勢を見せており、今回の騒動がさらなる懸念材料となる可能性がある。特に、ブランドイメージを重視する日本企業にとって、このような不適切な扱いは看過できない問題だ。
業界関係者は「大谷選手自身に非はないが、繰り返しネガティブな話題と結び付けられることは、長期的にブランド価値を毀損しかねない」と指摘する。
今後の影響と求められる対応
この騒動は、単なる不適切なジョークの問題を超えて、より大きな議論を呼び起こしている。
浮き彫りになった問題点
- 文化的配慮の欠如:国際的なスター選手に対する配慮不足
- 被害者への二次被害:犯罪被害者をジョークのネタにすることの問題性
- 授賞式の品位:権威ある賞の授賞式での適切な振る舞いとは
求められる対応
多くの関係者やファンが、以下の対応を求めている:
- ギリス氏からの公式謝罪
- ESPY賞主催者からの声明
- 今後の授賞式での司会者選定基準の見直し
大谷選手の反応は
現時点で、大谷選手本人からのコメントは出ていない。しかし、関係者によると、大谷選手はこのような発言に動じることなく、野球に集中する姿勢を崩していないという。
ドジャースのチームメイトからは、「ショウヘイは常にプロフェッショナルだ。こんな低俗なジョークに反応する必要はない」という擁護の声も上がっている。
まとめ:スポーツ界に求められる品格
今回の騒動は、スポーツ界における「笑い」と「敬意」のバランスについて、改めて考えさせられる出来事となった。
確かにアメリカにはブラックジョークの文化があり、有名人をからかうことも珍しくない。しかし、犯罪の被害者をジョークのネタにすることは、どんな文化的背景があっても許されるべきではないだろう。
大谷選手が達成した歴史的快挙が、不適切な発言によって霞んでしまったことは、スポーツファンにとって非常に残念な出来事だ。今後、このような事態が繰り返されないよう、主催者側の適切な対応が求められている。
スポーツは人々に夢と感動を与えるものである。その舞台で活躍する選手たちへの敬意を忘れてはならない。特に、大谷選手のように世界中から愛される選手に対しては、その功績にふさわしい扱いがなされるべきだろう。