横浜市長選【投票まで3日】現職vs新人5人の政策徹底比較
あなたの一票が、380万市民の未来を決めます。令和7年(2025年)8月3日(日)に投開票が行われる横浜市長選挙まで、残りわずか3日となりました。日本最大の政令指定都市・横浜の舵取りを誰に託すのか――現職を含む6人の候補者が、それぞれのビジョンを掲げて激しい選挙戦を繰り広げています。
今回の選挙は、医療費無償化を18歳まで拡大するか、経済をどう立て直すか、激甚化する災害にどう備えるかなど、市民生活に直結する重要な争点が目白押しです。本記事では、各候補者の詳細なプロフィールと政策を徹底比較し、あなたの投票の判断材料を提供します。
【重要】期日前投票は8月2日(土)午後8時まで!当日都合がつかない方は、お早めに投票をお済ませください。
横浜市長選挙2025の概要
今回の横浜市長選挙は、7月20日に告示され、8月3日に投開票が行われます。横浜市は人口約380万人を抱える日本最大の政令指定都市であり、その市長選挙は全国的にも注目を集めています。
項目 | 詳細 |
---|---|
告示日 | 2025年7月20日(日) |
投票日 | 2025年8月3日(日) |
投票時間 | 午前7時~午後8時 |
有権者数 | 約306万人(見込み) |
立候補者数 | 6人 |
6候補者の詳細プロフィールと政策
今回の選挙には、現職1人、新人5人の計6人が立候補しています。以下、届出順に各候補者の詳細を紹介します。
1. 山中竹春(やまなか たけはる)氏 – 52歳、現職
経歴:
- 横浜市立大学医学部教授を経て、2021年に横浜市長に初当選
- データサイエンスを活用した医療課題解決の専門家
- 東京大学医学部卒業、ハーバード大学公衆衛生大学院修了
1期目の実績:
- 中学校の全員給食実現(2026年4月開始予定)
- 中学3年生までの医療費無償化実現
- 待機児童対策の推進
- 新型コロナウイルス対策の陣頭指揮
2期目の主要公約:
- 18歳までの医療費完全無償化 – 現在の中学3年生までから高校3年生まで拡大
- 教育環境の充実 – 35人学級の拡大、教員の働き方改革
- 経済活性化 – 中小企業支援、スタートアップ支援強化
- 防災・減災対策 – 激甚化する自然災害への備え強化
- 脱炭素社会の実現 – 2050年カーボンニュートラル達成に向けた取り組み
2. 高橋徳美(たかはし のりみ)氏 – 56歳、新人(前市会議員)
経歴:
- 横浜市会議員を3期12年務める
- 横浜市出身、地元の商店街で育つ
- 慶應義塾大学経済学部卒業
主要政策:
- 行財政改革の断行 – 市職員数の適正化、事業の見直し
- 地域経済の活性化 – 商店街支援、観光振興
- 子育て支援の充実 – 保育所待機児童ゼロの継続
- 高齢者福祉の拡充 – 特別養護老人ホームの増設
- 市民サービスの向上 – デジタル化推進による利便性向上
3. 田中康夫(たなか やすお)氏 – 69歳、新人(元長野県知事)
経歴:
- 作家として「なんとなく、クリスタル」でデビュー
- 長野県知事を2期8年(2000年~2006年)務める
- 参議院議員、衆議院議員を歴任
- 一橋大学法学部卒業
主要政策:
- 「脱ダム」型の都市開発 – 環境に配慮した持続可能な街づくり
- 市民参加型の行政運営 – 車座集会の定期開催
- 既得権益の打破 – しがらみのない政治の実現
- 文化・芸術の振興 – 創造都市横浜の推進
- 公共事業の見直し – 無駄な事業の削減、必要な事業への重点投資
4. 斉藤直明(さいとう なおあき)氏 – 60歳、新人(元会社員)
経歴:
- 大手IT企業で30年以上勤務
- システムエンジニアとして多数のプロジェクトを手掛ける
- 横浜国立大学工学部卒業
主要政策:
- デジタル都市横浜の実現 – 最先端技術を活用した市民サービス
- 働き方改革の推進 – テレワーク環境の整備支援
- 起業支援の強化 – スタートアップ企業への支援拡充
- 教育のICT化 – 全小中学校でのプログラミング教育充実
- 行政のDX推進 – ペーパーレス化、手続きのオンライン化
5. 小山正武(こやま まさたけ)氏 – 76歳、新人(野菜卸売業会長)
経歴:
- 横浜中央卸売市場で40年以上野菜卸売業に従事
- 横浜青果商組合理事長を20年務める
- 横浜市立商業高等学校卒業
主要政策:
- 食の安全・安心の確保 – 地産地消の推進、学校給食の質向上
- 中小企業・個人事業主支援 – 融資制度の拡充
- 高齢者が安心して暮らせる街づくり – 買い物支援、移動支援
- 伝統産業の保護・育成 – 横浜ブランドの確立
- 市場機能の強化 – 中央卸売市場の活性化
6. 福山敦士(ふくやま あつし)氏 – 36歳、新人(起業家)
経歴:
- 25歳でIT企業を起業、現在は複数の企業を経営
- 若手起業家として各種メディアに出演
- 東京工業大学大学院修了(情報工学専攻)
主要政策:
- 若者が活躍できる横浜 – 起業支援、就職支援の充実
- 子育て世代への大胆な支援 – 第2子以降の保育料無償化
- 未来への投資 – 教育予算の大幅増額
- 国際都市横浜の推進 – 外国人材の受け入れ拡大
- 新産業の創出 – AI、ロボット、バイオ産業の誘致
今回の選挙の主要争点
横浜市長選挙2025では、以下の5つが主要な争点となっています。
1. 子育て・教育政策
少子化が進む中、子育て支援の充実は最重要課題の一つです。特に以下の点が注目されています:
- 医療費無償化の範囲 – 現職の山中氏は18歳までの拡大を公約
- 中学校給食 – 2026年4月開始予定の全員給食の円滑な実施
- 待機児童対策 – 保育所の整備と保育士確保
- 教育環境の改善 – 少人数学級、教員の働き方改革
2. 経済活性化・雇用創出
コロナ禍からの経済回復と将来の成長戦略が問われています:
- 中小企業支援 – 資金繰り支援、事業承継支援
- 観光振興 – インバウンド需要の取り込み
- 新産業創出 – スタートアップ支援、企業誘致
- 雇用の質向上 – 正規雇用の拡大、賃金上昇
3. 高齢者福祉・医療体制
超高齢社会への対応は待ったなしの課題です:
- 介護施設の整備 – 特別養護老人ホームの待機者解消
- 在宅医療・介護の充実 – 地域包括ケアシステムの構築
- 認知症対策 – 早期発見・支援体制の強化
- 健康寿命の延伸 – 予防医療、健康づくり支援
4. 防災・減災対策
首都直下地震や激甚化する自然災害への備えが求められています:
- インフラの耐震化 – 橋梁、上下水道の更新
- 避難所の充実 – 収容能力の拡大、環境改善
- 自助・共助の推進 – 地域防災力の向上
- 帰宅困難者対策 – 一時滞在施設の確保
5. 環境・脱炭素政策
持続可能な都市づくりは横浜の未来を左右します:
- 再生可能エネルギーの導入 – 太陽光、風力発電の推進
- 省エネルギー化 – 建物の断熱化、LED化
- 公共交通の充実 – 新たな交通システムの検討
- 緑地保全・創出 – 都市の緑化推進
異例の選挙日程と投票率への影響
今回の横浜市長選挙は、告示日が参議院議員選挙の投票日と重なるという異例の日程となりました。この影響で、選挙戦初日の街頭演説は控えめなスタートとなり、田中康夫氏、斉藤直明氏、小山正武氏、福山敦士氏の4候補は青葉区たまプラーザ駅前で合同演説会を開催するという前例のない展開を見せました。
投票率への影響も懸念されており、前回2021年の市長選挙の投票率49.05%を上回るかどうかが注目されています。期日前投票は7月21日から8月2日まで実施されており、7月29日時点での期日前投票者数は前回同時期を上回るペースで推移しています。
各候補の支持基盤と選挙情勢
選挙戦も終盤に入り、各候補の支持基盤が明確になってきました:
山中竹春氏(現職)
- 立憲民主党、国民民主党、社民党が推薦
- 連合神奈川の支援を受ける
- 1期目の実績を強調し、継続性を訴える
高橋徳美氏
- 自民党横浜市連の一部が支援
- 保守層、経済界の支持を集める
- 市議としての経験と人脈をアピール
田中康夫氏
- 無党派層、若年層に訴求
- 知名度を活かした選挙戦を展開
- 長野県知事時代の実績を強調
その他の候補
- 斉藤直明氏:IT業界関係者の支持
- 小山正武氏:商工業者、高齢者層の支持
- 福山敦士氏:若手経営者、起業家の支持
市民の声と期待
街頭インタビューや各種調査から、市民が新市長に期待することが浮かび上がってきています:
子育て世代(30代女性・保育士)
「医療費無償化の拡大は本当にありがたい。ただ、保育士の待遇改善もぜひ進めてほしい。人手不足で現場は大変です」
高齢者(70代男性・年金生活者)
「特養の待機が長すぎる。在宅介護も限界がある。高齢者が安心して暮らせる横浜にしてほしい」
中小企業経営者(50代男性・製造業)
「コロナ禍でダメージを受けた企業への支援継続を。また、後継者不足も深刻。事業承継支援を充実させてほしい」
大学生(20代女性)
「就職先として魅力的な企業を横浜に増やしてほしい。また、家賃が高いので、若者向けの住宅支援も検討してほしい」
投票に向けての注意事項
8月3日の投票日に向けて、以下の点にご注意ください:
投票できる人
- 2025年8月3日時点で18歳以上の日本国民
- 2025年4月19日以前から横浜市に住民登録がある人
投票所
- 投票所入場整理券に記載された投票所で投票
- 投票時間:午前7時~午後8時
期日前投票
- 期間:7月21日(月)~8月2日(土)
- 時間:午前8時30分~午後8時
- 場所:各区役所、行政サービスコーナーなど
不在者投票
- 病院・施設に入院・入所中の方
- 仕事や旅行で横浜市外に滞在中の方
- 事前に手続きが必要
まとめ:横浜の未来を決める重要な選択
横浜市長選挙2025は、日本最大の政令指定都市の今後4年間の方向性を決める極めて重要な選挙です。現職の山中竹春氏が2期目を目指す中、5人の新人候補がそれぞれの vision を掲げて挑戦しています。
子育て支援、経済活性化、高齢者福祉、防災対策、環境政策など、横浜市が直面する課題は山積しています。各候補者の政策を比較検討し、横浜の未来を託すにふさわしい人物を選ぶことが、有権者に求められています。
投票日まであと3日。まだ投票先を決めていない方は、各候補者の公約や実績をしっかりと確認し、8月3日には必ず投票所に足を運びましょう。あなたの一票が、380万市民の未来を決めることになります。
横浜市選挙管理委員会では、選挙公報の配布や候補者情報の公開を行っています。詳細は横浜市選挙管理委員会の特設ホームページでご確認ください。民主主義の基本である選挙権を行使し、横浜の新しいリーダーを選びましょう。