海の日のアイキャッチ画像

夏休みの自由研究に!巨大船の中を探検できる特別見学会

「普通なら一生入れない場所に入れる!」そんな夢のような体験が、2025年7月21日(月・祝)の海の日に実現します。海の日制定30周年を記念して、東京国際クルーズターミナルで開催される特別イベントでは、全長約200メートルの巨大自動車船の内部を探検できる貴重な見学会が開催されます。

この見学会は、コロナ禍以降初めて開催される大規模な対面イベントとして、海運業界の「再始動」を象徴する意味も持っています。製造業への関心が低下する中、「ものづくり日本」の誇りを体感できる絶好の機会でもあります。

海の日制定30周年記念行事の概要

海の日は1995年に制定され、翌1996年から国民の祝日として施行されました。「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」という趣旨のもと、毎年7月の第3月曜日に設定されています。

2025年は祝日制定から30回目という節目の年。これを記念して、株式会社商船三井が総合海洋政策本部、国土交通省、公益財団法人日本財団との共催により、「海の日記念行事2025」を開催します。

項目 詳細
開催日 2025年7月21日(月・祝)
場所 東京国際クルーズターミナル
主催 株式会社商船三井(総合海洋政策本部、国土交通省、日本財団との共催)
申込期間 2025年6月3日(火)~6月25日(水)
参加費 無料(事前申込制)

巨大自動車船見学会の魅力

圧倒的なスケール感

今回見学できる自動車船は、全長約200メートルという巨大な船舶です。これは東京タワーの高さ(333メートル)の約3分の2に相当し、サッカー場約2面分の長さがあります。この巨大な船体に、乗用車なら約6,000台、大型トラックでも約1,000台を積載することができます。

普段は見られない船内の様子

見学会では、以下のような貴重な体験ができます:

  • ブリッジ(船橋)見学:船の操縦室であるブリッジに実際に立ち、最新の航海機器や操舵装置を間近で見学
  • 車両積載エリア:実際に自動車が整然と並ぶ様子や、効率的な積み込みシステムを体感
  • 船員との交流:現役の船員に直接質問できる機会があり、海上での生活や仕事について詳しく聞ける
  • 機関室見学:巨大なエンジンルームで、船を動かす心臓部を見学(一部制限あり)

なぜ自動車船が選ばれたのか

日本は世界有数の自動車輸出国であり、年間約400万台の自動車を海外に輸出しています。その輸送の要となるのが自動車専用船(PCC:Pure Car Carrier)です。

自動車船の重要性

  1. 日本経済への貢献:自動車産業は日本のGDPの約10%を占め、その輸出を支える自動車船は日本経済の生命線
  2. 環境への配慮:最新の自動車船は環境規制に対応し、省エネ技術や排ガス浄化システムを搭載
  3. 技術の結晶:車両を効率的かつ安全に輸送するための様々な工夫が施されている

申込方法と注意事項

申込方法

見学会への参加は完全事前申込制となっています。申込期間は2025年6月3日(火)から6月25日(水)までです。

申込は以下の方法で行えます:

  • 公式ウェブサイトからのオンライン申込
  • はがきによる申込(必着日に注意)
  • FAXによる申込

注意事項

  • 年齢制限:安全上の理由から、小学生以上が対象(小学生は保護者同伴必須)
  • 服装:動きやすい服装、滑りにくい靴での参加が必須
  • 持ち物:カメラ撮影は一部エリアのみ可能、大きな荷物は持ち込み不可
  • 天候:荒天時は中止の可能性あり(前日夕方に最終判断)

海の日イベントの歴史と進化

海の日の記念行事は、制定当初から様々な形で開催されてきました。過去の主なイベントを振り返ってみましょう。

過去の記念行事の変遷

年度 主なイベント内容 参加者数
1996年(第1回) 帆船パレード、海上自衛隊艦艇公開 約5万人
2006年(10周年) 大型客船「飛鳥II」一般公開 約8万人
2016年(20周年) 海洋研究開発機構「しんかい6500」展示 約10万人
2025年(30周年) 巨大自動車船見学会 予定:約3万人

参加者の声(過去のイベントから)

過去の海の日イベントに参加した方々の感想をご紹介します:

「普段は絶対に入れない場所に入れて、子供も大興奮でした。船の大きさに圧倒されました」(40代男性、2016年参加)

「船員さんの説明がとても分かりやすく、海運業の重要性を改めて認識しました」(30代女性、2021年参加)

「息子が船員になりたいと言い出しました。キャリア教育としても素晴らしい機会でした」(50代女性、2019年参加)

同時開催される関連イベント

巨大自動車船見学会以外にも、東京国際クルーズターミナルでは様々なイベントが同時開催されます。

海の仕事体験コーナー

  • 操船シミュレーター体験:実際の船舶で使用されているシミュレーターで操船体験
  • ロープワーク教室:船員が使う様々な結び方を学べる体験教室
  • 海図読み方講座:航海に欠かせない海図の見方を専門家が解説

海の食文化フェア

  • 全国の海の幸即売会:日本各地の新鮮な海産物を特別価格で販売
  • 船員飯レストラン:実際に船上で提供される料理を再現した特別メニュー
  • 海藻を使った新感覚スイーツ:話題の海藻スイーツの試食・販売

アクセス情報

東京国際クルーズターミナルへのアクセス方法をご紹介します。

公共交通機関でのアクセス

  • ゆりかもめ:「東京国際クルーズターミナル駅」下車すぐ
  • 都営バス:「東京国際クルーズターミナル」バス停下車
  • 水上バス:日の出桟橋から約20分(イベント当日は増便予定)

車でのアクセス

首都高速11号台場線「台場」出口から約5分。ただし、イベント当日は混雑が予想されるため、公共交通機関の利用が推奨されています。

海運業界の最新動向

今回の自動車船見学会を機に、日本の海運業界の最新動向についても触れておきましょう。

環境対応の加速

2025年現在、海運業界では脱炭素化への取り組みが急速に進んでいます:

  • アンモニア燃料船:2024年から実証実験が始まり、2030年代の実用化を目指す
  • 風力推進システム:最新の自動車船には補助推進力として風力を活用するシステムを搭載
  • AI航路最適化:燃料消費を最小限に抑える最適航路をAIが算出

自動運航技術の進展

見学する自動車船にも、最新の自動運航支援システムが搭載されています:

  1. 自動衝突回避システム:AIが周囲の船舶を認識し、自動的に回避行動を提案
  2. 自動着岸システム:風や潮流を計算し、最適な着岸をサポート
  3. 遠隔監視システム:陸上からの船舶状態のリアルタイム監視が可能

夏休みの自由研究テーマ例

この見学会は、子供たちの夏休み自由研究にぴったりです。以下のようなテーマで研究をまとめることができます:

  • 「巨大船はどうやって動くの?」:エンジンの仕組みや燃料について調べる
  • 「日本の車が世界に届くまで」:自動車の輸出ルートと輸送方法を図解
  • 「船で働く人たちの1日」:船員さんへのインタビューをもとに仕事内容をまとめる
  • 「環境にやさしい船の工夫」:最新の環境技術について調査
  • 「世界の海運ネットワーク」:日本と世界をつなぐ航路を地図で表現

SNS映えする撮影スポット

見学会では、以下のような「映える」撮影ポイントがあります:

  • ブリッジからの眺望:高さ約30メートルから見下ろす東京湾の絶景
  • 巨大な車両デッキ:何百台もの車が並ぶ圧巻の光景
  • 船長席での記念撮影:実際の操舵輪を持って船長気分を味わえる
  • 巨大プロペラ展示:人の身長を超える巨大プロペラとの比較写真
  • 夕暮れ時のデッキ:オレンジ色に染まる海と船のシルエット

※撮影可能エリアは限定されています。スタッフの指示に従ってください。

海の日を楽しむための準備

持ち物チェックリスト

快適にイベントを楽しむために、以下の持ち物を準備しましょう:

  • □ 動きやすい服装(スカートは避ける)
  • □ 滑りにくい靴(ヒールやサンダルは不可)
  • □ 帽子(屋外デッキでの日差し対策)
  • □ 飲み物(熱中症対策)
  • □ カメラ・スマートフォン(撮影用)
  • □ メモ帳とペン(自由研究用)
  • □ 酔い止め薬(船酔いが心配な方)

事前学習のすすめ

より深くイベントを楽しむために、事前に以下のような学習をしておくことをおすすめします:

  • 船舶の基本用語:ブリッジ、バウ、スターン、ポート、スターボードなど
  • 自動車輸出の仕組み:日本の自動車がどのように世界に届けられるか
  • 海運の歴史:日本の海運業がどのように発展してきたか
  • 船員不足問題:現在日本人船員は約2万人で30年前の半数以下という現状

まとめ:30年に一度の特別な体験を

2025年の海の日は、祝日制定30周年という記念すべき節目の年。この特別な年に開催される巨大自動車船見学会は、普段は決して体験できない貴重な機会です。

全長200メートルの巨大船舶の内部を探検し、日本の基幹産業である自動車輸出を支える海運の現場を直接体験できるこのイベント。子供たちにとっては夏休みの自由研究の絶好のテーマにもなりますし、大人にとっても日本経済を支える海運業への理解を深める貴重な機会となるでしょう。

申込期間は2025年6月3日から6月25日まで。人気イベントのため、早めの申込がおすすめです。この夏、家族や友人と一緒に、30年に一度の特別な海の日を体験してみてはいかがでしょうか。

海に囲まれた日本だからこそ、海の恩恵に感謝し、海洋国家としての未来を考える。そんな海の日本来の意義を、巨大自動車船の船上で体感できる2025年の海の日。きっと忘れられない夏の思い出になることでしょう。

投稿者 hana

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です