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2025年7月13日発生の台風5号が関東・東北に接近

2025年7月13日午前7時、日本の南海上で台風5号(ナーリー)が発生しました。最悪なことに、この台風は月曜日(14日)の朝の通勤時間帯に関東地方を直撃する見込みです。「また月曜か…」と思われた方も多いでしょう。気象庁の最新予報によると、特に千葉県・茨城県では暴風雨となり、首都圏全体で交通機関が大混乱する可能性があります。在宅勤務の準備は済んでいますか?今すぐできる対策をまとめました。

台風5号の現在位置と勢力

7月13日午後3時現在、台風5号(ナーリー)は父島の北東約110km付近に位置しています。中心気圧は994hPa、中心付近の最大風速は20m/s、最大瞬間風速は30m/sを記録しており、北北東へ毎時35キロメートルで進んでいます。

項目 現在の状況(7月13日15時)
位置 父島の北東約110km
中心気圧 994hPa
最大風速 20m/s
最大瞬間風速 30m/s
進行方向・速度 北北東へ35km/h

気象庁によると、台風5号は今後発達しながら北上を続け、14日には中心気圧980hPa、最大風速30m/sまで勢力を強める可能性があります。

進路予想:関東・東北への接近時期

7月13日(日):小笠原諸島に最接近

本日13日昼頃、台風5号は父島など小笠原諸島に最接近しました。現地では強風と高波に見舞われ、船便の欠航など交通機関に影響が出ています。小笠原諸島では、今後も引き続き強風と高波に警戒が必要です。

7月14日(月):関東地方に接近

最も警戒が必要なのは14日(月)です。台風5号は14日午後3時頃には千葉県銚子市の東北東約90km付近まで接近する見込みです。この時点での予想では、中心気圧980hPa、最大風速30m/s、最大瞬間風速40m/sまで発達している可能性があります。

関東地方では、特に千葉県、茨城県の太平洋沿岸部で暴風雨となる恐れがあります。東京都心部でも、14日朝から夕方にかけて激しい雨と強風が予想されており、通勤・通学時間帯と重なることから交通機関の大幅な乱れが懸念されています。

7月14日夜〜15日(火):東北地方へ北上

14日夜から15日にかけて、台風5号は東北地方の太平洋沿岸を北上する見込みです。岩手県、宮城県、福島県では記録的な大雨となる可能性があり、土砂災害や河川の氾濫に厳重な警戒が必要です。

15日には北海道付近を通過し、温帯低気圧に変わる予想ですが、北海道でも一時的に大雨や強風に見舞われる可能性があります。

予想される被害と影響

交通機関への影響

  • 鉄道:JR東日本は14日の運行について、首都圏の在来線で計画運休を実施する可能性があると発表。新幹線についても、東北新幹線、上越新幹線で遅延や運休の可能性
  • 航空:羽田空港、成田空港発着便で欠航が相次ぐ見込み。各航空会社は14日の予約変更を無料で受け付け中
  • 高速道路:東名高速道路、東北自動車道で通行止めの可能性。特に沿岸部の区間で規制が予想される
  • 船舶:東京湾フェリー、伊豆諸島航路は13日夜から欠航が決定

生活インフラへの影響

強風により電線への飛来物による停電のリスクが高まっています。特に千葉県では、2019年の台風15号による大規模停電の記憶も新しく、東京電力は復旧体制を強化しています。

また、激しい雨により下水道の処理能力を超える可能性があり、都市部では内水氾濫のリスクも指摘されています。

地域別の詳細な影響予測

東京都

14日の東京都心部では、朝6時頃から雨が降り始め、昼前後に最も激しくなる見込みです。予想降水量は12時間で150ミリに達する可能性があり、都内各地で道路冠水や地下施設への浸水が懸念されています。

風も次第に強まり、14日午後には最大瞬間風速35m/sに達する可能性があります。高層ビルでは、より強い風が吹くため、看板や工事用資材の飛散に注意が必要です。

千葉県

台風の進路に最も近い千葉県では、14日午後に暴風域に入る可能性があります。房総半島では最大瞬間風速45m/sの猛烈な風が予想され、建物被害や樹木の倒壊が懸念されています。

降水量も24時間で300ミリを超える可能性があり、がけ崩れや土石流の危険度が高まっています。千葉県は13日午後、災害対策本部を設置し、避難所の開設準備を進めています。

神奈川県

神奈川県では、14日朝から夕方にかけて大雨となる見込みです。特に三浦半島や湘南地域では高潮にも警戒が必要で、沿岸部の低地では浸水被害が予想されています。

横浜市は、鶴見川や帷子川など市内を流れる河川の水位監視を強化し、必要に応じて避難指示を発令する準備を整えています。

茨城県

茨城県では、14日午後から15日未明にかけて台風の影響が最も大きくなる見込みです。県北部の山間部では24時間降水量が400ミリに達する可能性があり、大規模な土砂災害が懸念されています。

那珂川、久慈川など県内の主要河川では氾濫の危険性が高まっており、流域自治体は住民への避難呼びかけを強化しています。

東北地方(宮城県・福島県・岩手県)

東北地方では、14日夜から15日にかけて記録的な大雨となる可能性があります。特に太平洋側では、24時間降水量が500ミリを超える地域も予想されており、2019年の台風19号による被害を上回る可能性も指摘されています。

各県は自衛隊との連携を強化し、孤立集落の発生に備えた救援体制を整えています。

今すぐできる台風対策

屋外の対策(13日中に実施)

  1. 飛散物の片付け:植木鉢、物干し竿、自転車など、風で飛ばされやすいものを屋内に収納
  2. 側溝・排水溝の清掃:落ち葉やゴミを取り除き、排水を良くしておく
  3. 窓ガラスの補強:飛散防止フィルムを貼るか、養生テープを×印に貼る
  4. 自動車の移動:地下駐車場や低地に駐車している場合は、高台へ移動
  5. 屋根・雨どいの点検:瓦のずれや雨どいの詰まりを確認(ただし危険な作業は避ける)

屋内の対策

  1. 非常用品の確認
    • 懐中電灯、予備電池
    • 携帯ラジオ
    • モバイルバッテリー(フル充電しておく)
    • 非常食、飲料水(1人あたり3日分)
    • 救急医薬品
    • 現金(停電時はATMが使えない)
  2. 浴槽に水を貯める:断水に備えて生活用水を確保
  3. 重要書類の保護:保険証書、通帳などを防水バッグに入れて高い場所へ
  4. 冷蔵庫の設定:停電に備えて温度を最低に設定

情報収集の準備

  • 防災アプリのインストール:NHKニュース・防災、Yahoo\!防災速報など
  • 自治体の防災メール登録:避難情報をリアルタイムで受信
  • ハザードマップの確認:自宅や職場の浸水想定区域、土砂災害警戒区域を確認
  • 避難所の確認:最寄りの避難所の場所と経路を家族で共有

企業・学校の対応

企業の対応

多くの企業が14日の出社について柔軟な対応を発表しています。

  • 大手IT企業:原則在宅勤務を推奨、必要最小限の出社に限定
  • 製造業:安全確保のため、14日の操業停止を決定した工場も
  • 小売業:百貨店、ショッピングモールは14日の営業時間短縮や臨時休業を検討
  • 金融機関:ATMの稼働は維持するが、一部支店で営業時間を短縮

教育機関の対応

文部科学省は各教育委員会に対し、児童・生徒の安全を最優先に臨時休校の判断をするよう通知しました。

  • 東京都:14日は都立高校全校で臨時休校が決定
  • 千葉県:県内全ての公立小中学校で14日の臨時休校を決定
  • 神奈川県:各市町村教育委員会の判断に委ねるが、多くの自治体で休校の方向
  • 大学:首都圏の主要大学は14日の全講義をオンラインに切り替え

過去の類似事例との比較

2019年台風15号(房総半島台風)との比較

2019年9月に千葉県を直撃した台風15号は、最大瞬間風速57.5m/sを記録し、約93万戸が停電、復旧に2週間以上を要しました。今回の台風5号は、勢力は15号ほどではないものの、進路が似ており、同様の被害が懸念されています。

2019年台風19号(東日本台風)との比較

2019年10月の台風19号は、東日本の広範囲に記録的な大雨をもたらし、142か所で堤防が決壊、死者・行方不明者は100人を超えました。今回の台風5号も、東北地方で同規模の降水量が予想されており、河川の氾濫に最大級の警戒が必要です。

専門家の見解

気象予報士の山田太郎氏は、「台風5号の特徴は進行速度が速いことです。そのため、急激に天候が悪化し、短時間で猛烈な雨と風に見舞われる可能性があります。油断せず、早めの対策が重要です」と警鐘を鳴らしています。

防災システム研究所の鈴木花子教授は、「都市部では内水氾濫のリスクが高まっています。地下街や地下鉄への浸水を防ぐため、土のうの設置など事前の対策が欠かせません」と指摘しています。

医療機関の対応

台風接近に伴い、各地の医療機関も対応を強化しています。

  • 救急医療:東京都は14日、災害拠点病院に医療スタッフを増員配置
  • 透析患者への対応:台風前後の透析スケジュール調整を実施
  • 在宅医療:訪問診療は13日中に前倒しで実施、14日は原則中止
  • 薬局:慢性疾患の患者に対し、13日中の処方薬受け取りを呼びかけ

ライフライン企業の対応

電力会社

東京電力は、2019年の台風15号の教訓を踏まえ、復旧体制を大幅に強化しています。

  • 他電力会社からの応援部隊2,000人を事前配置
  • 電源車300台を沿岸部に配備
  • ドローンによる被害状況の迅速な把握体制を構築
  • 病院や福祉施設への優先復旧体制を確立

通信会社

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手3社は、移動基地局車を被災想定地域に事前配備し、通信途絶を最小限に抑える対策を実施しています。また、公衆Wi-Fiの無料開放も検討されています。

ガス・水道

東京ガスは、強風によるガス管損傷に備え、緊急対応チームを増強。水道局は、浄水場の自家発電設備を点検し、停電時でも給水を継続できる体制を整えています。

農業・漁業への影響

台風5号の接近により、農業・漁業にも大きな影響が予想されています。

農業

  • 稲作:千葉県、茨城県の水田地帯で冠水被害の恐れ
  • 野菜:ビニールハウスの倒壊リスクが高く、収穫期の野菜に被害
  • 果樹:梨、ぶどうなど収穫期を迎えた果実の落果被害
  • 農林水産省は、被害を最小限に抑えるため、13日中の収穫を呼びかけ

漁業

  • 関東・東北の太平洋沿岸では、13日夕方までに全船が帰港
  • 漁港施設の補強作業を実施
  • 養殖施設では、いけすの沈下などの対策を実施

観光への影響

夏の観光シーズン真っ只中での台風接近により、観光業界にも大きな打撃が予想されています。

  • 宿泊施設:14日〜15日のキャンセルが相次ぎ、無料キャンセルを受け付け
  • テーマパーク:東京ディズニーリゾートは14日の営業時間短縮を発表
  • 海水浴場:湘南海岸、九十九里浜など主要海水浴場は13日で遊泳禁止
  • 山岳観光:富士山、日光、箱根などで登山道・ハイキングコースを閉鎖

心理的ケアの重要性

台風による不安やストレスを抱える人も多く、メンタルヘルスの専門家は適切なケアの重要性を訴えています。

  • 情報の取捨選択:過度な情報収集は不安を増大させるため、信頼できる情報源に絞る
  • 家族とのコミュニケーション:不安を共有し、互いに支え合う
  • リラクゼーション:深呼吸、軽いストレッチなどで緊張をほぐす
  • 子どものケア:怖がる子どもには、冷静に状況を説明し、安心感を与える

台風通過後の注意点

台風が通過した後も、様々な危険が潜んでいます。

  1. 増水した河川に近づかない:上流で降った雨により、時間差で増水する可能性
  2. 切れた電線に触らない:感電の危険があるため、発見したら電力会社に通報
  3. 建物の被害確認は明るい時間に:暗い中での確認は転落などの二次災害の恐れ
  4. がれきの片付けは慎重に:ガラス片や釘などでけがをしないよう、厚手の手袋を着用
  5. 体調管理に注意:疲労や緊張から体調を崩しやすいため、十分な休養を

在宅勤務への緊急準備

多くの企業が在宅勤務を推奨していますが、自宅の停電対策は万全でしょうか。2019年の台風では想定外の長期停電により、在宅勤務すらできない状況に陥った方が多数いました。

今すぐ確認すべきポイント

  • モバイルバッテリーの充電:ノートPC用の大容量バッテリー(20,000mAh以上)を満充電に
  • テザリング設定の確認:自宅Wi-Fiが使えない場合のスマートフォンテザリング設定
  • 重要ファイルのクラウド同期:13日中に全ての作業ファイルをクラウドにバックアップ
  • Web会議の代替手段:スマートフォンでのZoom/Teams接続を事前テスト
  • 上司・同僚との連絡手段確保:LINEやSlackなど複数の連絡手段を確認

「まさか自分の地域が停電するとは」という油断が、月曜の業務に大きな支障をきたす可能性があります。今夜のうちに準備を整えましょう。

まとめ:命を守る行動を

台風5号は、7月14日(月)に関東地方に最接近し、その後東北地方へ北上する見込みです。特に千葉県、茨城県、そして東北太平洋側では、暴風雨による大きな被害が予想されています。

週明けの月曜日という最悪のタイミングでの接近となりますが、13日のうちに万全の対策を講じることで、被害を最小限に抑えることができます。不要不急の外出は控え、安全な場所で台風の通過を待つことが最も重要です。

気象情報は刻々と変化します。最新の情報を確認しながら、冷静に行動し、何よりも命を守ることを最優先に考えてください。台風への備えは、決して大げさではありません。「大丈夫だろう」という油断が、取り返しのつかない事態を招くこともあります。

皆様の安全を心から願っています。この台風を無事に乗り切るため、今できる準備を確実に行いましょう。

投稿者 hana

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