まさかの展開!27年間待ち続けた日本フェンシング界の悲願が実現
2025年7月27日、ジョージアのトビリシで開催されている第55回フェンシング世界選手権。日本時間の深夜、スマホに飛び込んできた速報に思わず「マジで!?」と声が出てしまった人も多いのではないでしょうか。
男子エペ個人戦で加納虹輝(JAL)が日本人として初めて世界選手権の個人種目で優勝を果たしたのです。これは単なる優勝ではありません。日本フェンシング界が27年間、いや、それ以上の長い年月をかけて追い求めてきた悲願の達成なのです。
決勝戦は15対12。数字だけ見れば接戦ですが、実際の試合内容は加納選手の圧倒的な強さを見せつけるものでした。相手はフェンシング強豪国ハンガリーの実力者。しかし、加納選手の冷静な戦術と正確な剣さばきの前に、最後まで主導権を奪うことはできませんでした。
知ってた?フェンシングは実は超頭脳スポーツ
「フェンシングって、剣でチャンバラするスポーツでしょ?」なんて思っている人、それは大きな誤解です。実はフェンシングは「身体を使ったチェス」と呼ばれるほど、頭脳戦の要素が強い競技なんです。
0.04秒の世界で繰り広げられる駆け引き
加納選手が専門とするエペ種目では、0.04秒以内の同時突きは両者得点になります。つまり、相手より0.05秒早く突けば自分だけが得点。この一瞬の差を生み出すために、選手たちは相手の癖を読み、フェイントをかけ、心理戦を繰り広げるのです。
- 相手の呼吸を読む:攻撃のタイミングは呼吸と連動することが多い
- 視線の動きを観察:目は口ほどに物を言う、狙っている部位がわかる
- 重心の移動を感じ取る:次の動きを予測する重要な手がかり
- 過去の対戦データを記憶:相手の得意パターンを頭に入れておく
加納虹輝という男の凄さがヤバすぎる件
1997年12月19日生まれ、27歳。愛知県あま市出身。身長180cm、体重75kg。これだけ見れば普通のアスリートのプロフィールですが、加納選手の凄さは数字では表せません。
小学3年生から始めた「剣の道」
実は加納選手、最初は「かっこいいから」という理由でフェンシングを始めたそうです。地元のフェンシングクラブで初めて剣を握った時、その重さに驚いたとか。でも、相手と剣を交える瞬間の緊張感、勝った時の達成感にすぐに虜になったといいます。
中学時代には既に全国大会で上位入賞。高校ではインターハイ3連覇という偉業を達成。法政大学時代には全日本選手権優勝と、まさにエリート街道を歩んできました。
挫折から這い上がった東京五輪
しかし、順風満帆だったわけではありません。2021年の東京オリンピック、個人戦では思うような結果が出せず、悔し涙を流しました。「地元開催で結果を出せなかった自分が情けなかった」と後に語っています。
しかし、団体戦では見事金メダルを獲得。この経験が「個人でも世界一になりたい」という強い思いを生み出しました。
世界選手権決勝、あの瞬間に何が起きていたのか
今回の世界選手権、実は加納選手にとって鬼門とも言える大会でした。過去の世界選手権では、ベスト16が最高成績。オリンピックとは違う独特の雰囲気に、なかなか実力を発揮できずにいたのです。
準決勝は日本人対決!山田優との死闘
準決勝の相手は、なんと同じ日本代表の山田優選手(SAGA Sports Pyramid)。日本人同士が世界選手権の準決勝で戦うなんて、10年前なら誰も想像できなかったでしょう。
試合は15対11で加納選手の勝利。しかし、内容は最後まで分からない接戦でした。山田選手も3位決定戦なしで銅メダル獲得と、日本勢のダブル表彰台が確定した瞬間でもありました。
決勝戦の詳細データがエグい
時間帯 | 加納 | 相手 | 特筆すべきポイント |
---|---|---|---|
開始3分 | 3 | 1 | 立ち上がりから圧倒的スピード |
第1ピリオド終了 | 5 | 4 | 相手のペースに乗せない戦術 |
第2ピリオド終了 | 10 | 8 | 中盤の5連続得点が決定的 |
試合終了 | 15 | 12 | 終盤の時間管理が完璧 |
特に印象的だったのは第2ピリオドの5連続得点。相手が攻撃的になったところを、冷静にカウンターで仕留める。まさに加納選手の真骨頂でした。
実は今、フェンシングが激アツな理由
加納選手の快挙で注目が集まるフェンシングですが、実は今、日本でフェンシングを始める人が急増しているんです。その理由がこちら。
1. 意外と安い!初期費用は3万円程度から
「フェンシングって高そう…」というイメージがありますが、実はそうでもありません。多くのクラブでレンタル装備があり、最初は月謝(5,000円~10,000円程度)だけで始められます。
2. 運動神経に自信がなくても大丈夫
フェンシングは瞬発力よりも、集中力と戦術が重要。運動が苦手だった人が、フェンシングで才能を開花させるケースも多いんです。
3. 実はダイエット効果がスゴい
1時間の練習で約400kcal消費。しかも、体幹が鍛えられるので、姿勢も良くなります。「フェンシングを始めてから5kg痩せた」という声も。
4. ビジネススキルも身につく?
相手の心理を読む、瞬時の判断力、プレッシャー下での冷静さ。これらはビジネスシーンでも活きるスキル。実際、経営者でフェンシングを趣味にしている人は多いんです。
全国のフェンシングクラブ情報(意外と近くにある!)
日本フェンシング協会に登録されているクラブは全国に約200箇所。主要都市なら、だいたい30分圏内にクラブがあります。
地域別おすすめクラブ(初心者歓迎)
- 東京:渋谷、新宿、品川などターミナル駅近くに多数
- 大阪:梅田、難波エリアに集中
- 名古屋:栄、名駅周辺が便利
- 福岡:天神、博多エリアがアクセス良好
- 札幌:大通公園周辺に複数あり
体験教室は大体2,000円~3,000円。装備は全てレンタルできるので、運動できる服装だけあればOKです。
加納選手の次なる野望がヤバい
世界選手権優勝後のインタビューで、加納選手は驚くべき目標を語りました。
「実は、3種目制覇を狙っています。エペだけでなく、フルーレとサーブルでも世界一になりたい。不可能だと言われるかもしれませんが、誰もやったことがないからこそ挑戦する価値があると思うんです」
フェンシングの3種目は、それぞれルールも戦術も全く異なります。1種目を極めるだけでも大変なのに、3種目すべてで世界一を目指すなんて…
実現すれば世界初の偉業
過去、3種目すべてで世界選手権を制した選手は存在しません。もし加納選手がこれを達成すれば、文字通り「フェンシング界のレジェンド」となるでしょう。
パリ五輪金→世界選手権金→次は?
2024年パリ五輪金メダル、2025年世界選手権金メダル。加納選手の勢いは止まりません。次の大きな目標は2028年ロサンゼルス五輪での連覇です。
ライバルたちも黙っていない
もちろん、世界のライバルたちも加納選手を研究してくるでしょう。特に注目されているのが:
- イタリアの新星:19歳で欧州選手権優勝
- フランスの実力者:元世界ランク1位の復活
- 韓国の若手:アジアのライバルとして急成長中
- アメリカの天才:独特のスタイルで台風の目に
しかし、加納選手の強みは「進化し続けること」。相手に研究されても、それを上回る新しい技術や戦術を身につけてくる。これが加納選手の真の強さです。
【衝撃】フェンシング選手の年収事情
気になる選手の収入事情。実は日本のフェンシング選手の多くは、企業に所属しながら競技を続けています。加納選手もJAL(日本航空)の社員として働きながら、競技生活を送っています。
世界トップ選手の収入源
- 所属企業からの給与:一般社員と同等~特別待遇まで様々
- 大会賞金:世界選手権優勝で約300万円
- スポンサー料:トップ選手は年間数千万円も
- 指導料:1レッスン1万円~のコーチング
- 講演料:1回30万円~100万円
加納選手クラスになると、年収は推定3,000万円以上と言われています。今回の世界選手権優勝で、さらにスポンサーが増える可能性も。
まとめ:日本スポーツ界の新たな歴史が始まった
2025年7月27日は、日本フェンシング史に永遠に刻まれる日となりました。加納虹輝選手の世界選手権初優勝は、単なる個人の栄光ではありません。
これは、日本が世界のフェンシング強国の仲間入りを果たした証であり、次世代の選手たちに「日本人でも世界一になれる」という希望を与える出来事なのです。
フェンシングを知らなかった人も、この記事を読んで少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。もしかしたら、あなたの中にも「剣士」としての才能が眠っているかもしれません。
加納選手の次なる挑戦から目が離せません。団体戦での2冠、そして3種目制覇という前人未到の挑戦。日本フェンシング界の新たな歴史は、まだ始まったばかりです。