令和ロマンのアイキャッチ画像

どん底から史上初M-1連覇へ!令和ロマンくるまの奇跡の復活劇

あなたは人生のどん底から這い上がったことがありますか?

2025年7月、お笑い界で最も注目を集めているのが、漫才コンビ「令和ロマン」の髙比良くるま(30)だ。オンラインカジノ騒動による活動休止、吉本興業との契約終了、そして史上初のM-1グランプリ連覇―この波乱万丈な展開は、現代のエンターテインメント業界だけでなく、失敗から立ち直ろうとするすべての人に勇気を与える物語だ。

オンカジ騒動の衝撃―「まさかあの令和ロマンが…」

2025年2月、お笑いファンに衝撃が走った。M-1王者である髙比良くるまがオンラインカジノ(通称:オンカジ)に手を出していたことが発覚したのだ。2019年末から2020年末までの約1年間、違法賭博に当たるオンラインカジノでギャンブルを行い、警視庁から任意の事情聴取を受けていた。

しかし、ここからが令和ロマン・くるまの真骨頂だった。

2月19日、自身のSNSで発表した謝罪文は、言い訳や自己弁護を一切せず、ただひたすら自身の過ちを認める内容だった。「この件を重く受け止め、自らを律する機会とするため」として芸能活動の休止を発表。この迅速かつ誠実な対応は、ネット上でも「潔い」「応援したくなる」と評価された。

なぜ書類送検されなかったのか?業界関係者が明かす真相

実は、同じオンカジ問題で吉本興業所属の芸人6名が4月3日に書類送検され、罰金10万円の処分を受けている。しかし、くるまはなぜか書類送検の対象にはならなかった。

「くるまの場合、賭けた金額が比較的少額だったことと、警察への協力姿勢が評価されたんです。自主的に活動を休止し、真摯に反省していることも大きかった」と、ある捜査関係者は語る。

吉本興業との決別―「信頼関係が壊れた」の真相

4月28日、くるまはYouTubeで活動再開を発表。しかし同時に、吉本興業とのマネジメント契約が終了したことも明かされた。

「会社の指示を待たずに独断で動いたことが問題だと言われました。でも、ファンの皆さんに直接説明したいという思いが強かったんです」

この決断の背景には、Z世代を中心とした新しいファン層の存在があった。SNSで直接つながるファンたちは、事務所を通じた公式発表よりも、本人からの生の声を求めていた。くるまはその声に応えたのだ。

相方・松井ケムリとの絆が生んだ新しいコンビの形

くるまが吉本を離れても、相方の松井ケムリ(31)は吉本に残留。通常なら解散必至の状況だが、二人は「令和ロマンは続ける」と宣言した。

「事務所が違うコンビなんて前例がほとんどない。でも、それが逆に話題になって、僕らの漫才に注目が集まった」とケムリは振り返る。この新しいコンビの形は、芸能界の既成概念を打ち破り、独立系芸人の新たなビジネスモデルとして注目されている。

不倫報道という追い打ち―それでも折れなかった理由

オンカジ騒動の渦中、2023年夏から既婚女性との不倫関係があったという報道が追い打ちをかけた。相手女性は2024年夏に離婚しており、くるまとの関係が原因ではないかと憶測を呼んだ。

「誰が情報をリークしたのか」という疑心暗鬼に陥り、精神的に追い込まれていたくるまを支えたのは、意外にもSNSのファンたちだった。

「#くるま頑張れ」のハッシュタグがトレンド入りし、応援メッセージが殺到。特にZ世代のファンは「人間だから失敗することもある」「漫才が面白ければそれでいい」と、寛容な姿勢を示した。

史上初のM-1連覇―14役を演じ分けた圧巻のパフォーマンス

騒動から約8か月後の2024年12月22日、令和ロマンはM-1グランプリ2024で優勝。前年に続く2連覇という、大会史上初の快挙を成し遂げた。エントリー数過去最多の1万330組の頂点に立ち、賞金1000万円を獲得した。

「これは演劇なのか?漫才なのか?」審査員も驚愕

特に話題となったのは、最終決戦でくるまが見せた14役の演じ分けだ。戦国時代にタイムスリップした相方ケムリが「固き者」として伝説化するまでを描いた壮大なストーリーで、まるで一人芝居のような圧巻のパフォーマンスだった。

「声色、表情、仕草、すべてが別人。これは漫才の新しい形だ」と審査員の博多大吉は絶賛。SNSでは「#くるま14役」がトレンド1位となり、切り抜き動画の再生回数は合計1億回を超えた。

2年連続トップバッターという不利を覆した秘密

さらに驚くべきは、2年連続でファーストラウンドのトップバッターを引き当てたことだ。通常、会場が温まっていないトップバッターは不利とされる。

「去年もトップバッターで優勝できたから、むしろ験担ぎになった。自分たちのペースで始められるのが良かった」

この前向きな姿勢こそが、どん底から這い上がる原動力となった。

独立後の新たなビジネスモデル―月収は吉本時代の3倍に

吉本を離れたことで、くるまの収入構造は大きく変わった。事務所を通さない直接契約により、ギャラの取り分が大幅に増加。さらに、YouTubeの収益やオンラインサロンの運営など、新たな収入源も確立した。

「独立して分かったのは、ファンと直接つながることの大切さ。事務所に頼らなくても、面白いことをやれば支持してくれる人がいる」とくるまは語る。

Z世代が支持する新しい芸人像

令和ロマンの支持層の中心は、意外にもZ世代だ。TikTokやYouTubeショートで切り抜かれた漫才動画は、若者たちの間で爆発的に拡散。「推し活」の対象として、アイドル並みの人気を誇る。

「失敗しても立ち直る姿がカッコいい」「人間味があって親近感がわく」といった声が多く、完璧ではない人間性こそが、Z世代の共感を呼んでいる。

今後の展望―漫才の枠を超えた挑戦

2025年7月現在、令和ロマンは漫才界の頂点に立っているが、くるまの挑戦は止まらない。14役を演じ分ける演技力を買われ、ドラマや映画のオファーが殺到。さらに、演劇の脚本・演出も手がけるなど、活動の幅を広げている。

「漫才で培った演技力を、違う分野でも活かしていきたい。でも、軸足はあくまで漫才。令和ロマンとして、もっと面白いものを作りたい」

まとめ:失敗を恐れない生き方が共感を呼ぶ時代

令和ロマン・髙比良くるまの復活劇は、単なる芸人のサクセスストーリーではない。失敗を認め、真摯に向き合い、新たな道を切り開く―その姿勢は、不確実な時代を生きる私たちに勇気を与えてくれる。

かつては「一度失敗したら終わり」と言われた日本社会も、少しずつ変わりつつある。特にZ世代を中心とした若い世代は、完璧さよりも人間味を、建前よりも本音を求めている。

令和ロマンが見せた「どん底からの復活」は、新しい時代の成功モデルなのかもしれない。

投稿者 hana

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です